Racines Wines Land

2023/07/04

1997年からビオディナミを敢行するボルドーの異才

いつもラシーヌワインランドをご利用いただきありがとうございます。

ラシーヌのポートフォリオのなかでもボルドー生産者の取り扱いは非常に少ないですが、ボルドー右岸で傑出したワイン造りを行うシャトー・ラ・トゥール・フィジャックのワインを本日付けにてラシーヌワインランド上で販売開始します。レスキス・ド・ラ・トゥール・フィジャックはただでさえ抽出を抑えた品のあるキュヴェですが、それに加え、日本に入荷してからも、コンディションに細心の注意を払った弊社倉庫にて、充分な時間をかけて熟成させた後のリリースとなります。また、他のキュヴェにつきましても、今後販売予定です。ぜひこの機会にお試しください。
 

シャトー・ラ・トゥール・フィジャック / サン=テミリオン レスキス・ド・ラ・トゥール・フィジャック グラン・クリュ 2015




<シャトー・ラ・トゥール・フィジャック>
1997年からビオディナミを敢行する、サンテミリオンのシャトー。14.5haの畑は、シャトー・シュヴァル・ブラン、及びポムロールに接した粘土、砂利、小石土壌で、ローマ時代以来の名声を持つ傑出した区画である。メルロ(約70%)、カベルネ・フラン(約30%)とも収量は35hl/ha以下で、発酵は天然酵母のみ。熟成はかつては全てバリック(新樽率2/3)だったが、2012年以降、大樽(新樽率1/2)も併用開始。また、現在のボルドーでは不可欠となった感さえある、減圧蒸散や逆浸透膜による人為的な濃縮テクノロジーも一切用いない。総亜硫酸添加は、90mg/L前後。そうして生まれるワインはフィネスと柔らかなタンニン、赤黒系フルーツ、典型的なスミレとミントのアロマが香る複雑な味わいを持ち、長く豊かな余韻が続く。セカンド・ラベルのエスキス・ド・ラ・トゥール・フィジャックは、樹齢25年以下の若木のブドウを用い、ステンレス・タンク熟成が中心。創業は1879年。

<ボルドー右岸>
ジロンド河の支流、ドルドーニュ河の右岸に広がる地域。サンテミリオンとポムロールが含まれる。左岸より粘土質が強まるこのエリアでは、土壌が湿って冷たいためカベルネ・ソーヴィニヨンはうまく熟さず、ブドウはメルロー、カベルネ・フランが中心。シャトー・シュヴァル・ブランなど、カベルネ・フランがブレンドの50%以上に達するワインもある。サンテミリオンは古代ローマ時代に遡る歴史を持ち、中世の趣も残るが、「多くのワインが意図的に近代化されたスタイルを持つという点で、カリフォルニアのナパ・ヴァレーと類似点を持つ」とジャンシス・ロビンソンは語る。また、サンテミリオンは独自の格付けを10年ごとに改訂して評価の見直しを行い「それほど有名でなくとも、高い水準を絶えず保っているシャトーが数多くあり、非常に楽しめる」ともジャンシスは述べる。近年はフロンサック、コート・ド・カスティヨンといった地域で、ワインの品質向上が話題になることが多い。